HTML5プロフェッショナル
認定試験 レベル1 認定者
株式会社カカクコム 食べログ メディア本部
メディアデザイン部 デザインチーム マネージャー
高橋 容子さん
カカクコムグループは「LIFE with -生活とともに-」というミッションを掲げ、生活に密着した幅広い分野でサービスを展開しています。その中で私の所属している食べログは、「失敗しないお店選び」をコンセプトに、レストランの検索・予約サービスを展開しています。
食べログのデザインを担当しているのが、私の所属するメディアデザイン部です。デザイナー約20名が所属し、食べログサービスのUI/UXデザインの他、ビジュアルデザイン、さらにHTML/CSSを用いたフロントエンドの実装開発に至るまで、幅広い業務を担当しています。メンバーそれぞれのスキルセット上の強みや、本人が望むキャリアパスにマッチした業務を担当しています。
現在、食べログでは、PC版とスマートフォン版の他、iOSとAndroidそれぞれのアプリを展開しています。このうち主にPC版およびスマートフォン版でHTML5を利用しています。また、アプリも一部WebViewを採用している画面ではHTML5を利用しています。食べログのサービスにとって欠かせない技術という位置付けです。
デザイナーというと、感覚やセンスなどが優先される職種というイメージがあるかもしれません。ただ、Webサービスの開発に携わる以上、どのデザイナーにとっても、Web、特にHTML5の知識は必須になっています。そこで、メディアデザイン部メンバーのスキルアップ支援の一環として、「HTML5プロフェッショナル認定試験」の取得推進に取り組むことになりました。
カカクコムでは、さまざまな資格の取得を支援する制度を設けていますが、HTML5プロフェッショナル認定試験に関しても、受験費用と教材の費用を会社が負担しています。私自身もレベル1の試験にチャレンジし、取得しました。また、資格取得だけでなく、業務に必要であれば外部の勉強会や有料セミナーの参加においても、時間の工面や費用面で会社がサポートしてくれます。
今は、インターネットで検索すればすぐに多くの情報が手に入ります。ただ、その中には古く、もはや陳腐化してしまった情報が含まれることも少なくなく、現時点での正しい情報を探すのは意外と大変です。そもそもあちこちに情報が点在していて気付かないこともあります。限られた時間の中でHTML5に関する知識を体系的に学ぶには、資格取得というゴール設定の方法は効率的だと思います。
実際、勉強していると、普段業務を進める中で分かっているつもりだった仕組みや、意外と知らない要素やプロパティに気付くこともありました。
HTML5プロフェッショナル認定試験の取得に向けた取り組みは、食べログのサービスを支えるという意味からも効果があると思っています。
食べログではコードの品質管理のため、デザイナーもエンジニアも自分が書いたコードをリリースする前に、必ず他のデザイナーやエンジニアにチェックしてもらい、問題がないと確認できてからはじめてリリースしています。食べログのように大規模なサービス開発では、長期的な運用を見据えて正しく、メンテナンスしやすいコードを書ける・判断出来るスキルが必要になってきます。
コードチェックの際に、資格取得に向けた学習の中で得た正しい知識をもとにフィードバックすることが出来るので、時間的な効率も良くなり、チェックする側のデザイナーも自信をもってチェックすることが出来るようになったと思います。
中には、認定教材をデスクの傍らに置いて、参考書として活用しているメンバーもいます。ネットで検索するのもいいですが、紙媒体で索引を見て、該当するページをぱらっと開く方が早いかもしれません。
現在、チームの中では私を含め、10名がHTML5プロフェッショナル認定レベル1を取得しています。勉強のやり方やペースはメンバーそれぞれに異なり、最後に追い込むタイプもいれば、コツコツ進めるタイプもいるという感じですが、試験に挑戦したメンバー全員が、「勉強は大変だったが、HTML5の正しい知識を身につけることが出来て良かった」と言っています。
エンジニアの世界にはさまざまな資格がありますが、デザイナーにも当てはまるWeb関連資格は意外と少ないです。HTML5プロフェッショナル認定試験は取得難易度が高いので、デザイナーのキャリアという面でも、この資格を持っていることがアピールになり、市場価値を上げることにつながるのではないかと思います。
デザイナーの中には、「資格なんて不要」と思っている方もいるかもしれませんが、この資格は、学習を通じて開発業務に直結した知識をとても効率的に身につけられます。デザイナーにとってチャレンジする価値はあると思います。
デザイナーというとセンスが問われるイメージがあるかもしれませんが、実際には物事を論理的に解釈し、自分の考えを相手に分かりやすく伝えるスキルが必要です。そうでなければ、エンジニアや企画、営業、カスタマサポートといったありとあらゆる職種のメンバーと協業し、業務を進めることはできません。なぜこのデザインにしたのか、なぜこの仕様にしたのかを知識に裏打ちされた形で分かりやすく説明できるスキルが、食べログのデザイナーには必要だと考えています。
その上で、自分のスキルの可能性を信じ、また初めてのことでも「これは自分の可能性を広げるチャンスではないか」ととらえて前向きに挑戦を続けることのできる人にとって、食べログは活躍しやすい環境になっていると思います。
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